2009年頃の古文書です
ぼちぼち現状に即して書き直そうかと(2019/07)
第2オクターブDの吹き心地、音色、音程
(2009/08/25)
中音のDって気持ちよくないですよね。
吹き心地の抵抗感がそこだけ飛び抜けて高く、
くぐもったような音色になりがちで、
音程も上ずりやすい。
中音GとG#ゲロゲロで述べたようなオクターブキーの構造上の問題もあります。
Dキーのすぐ下がU字管なのも影響があるでしょう。
しかも、そこでトーンホールが開いたと思ったらそのすぐ下で閉じてるのも影響大でしょう。
それら条件が重なって、そのすぐ上下の音からは際だって
「入れた息にたいする反作用としての “抵抗感” 」が大きくなるのでしょう。
その抵抗感に対処するには、その周辺に較べて呼気圧を高める必要があります。
そうしないと、その上下とバランスをとれた結果にはなりません。
抵抗感に負けると、必要なアウトプットに達しませんから。
ただし、やり過ぎると音圧過多にもなりやすい。
特にマイクを使っていると、ベルから出る成分の多い箇所なので、余計に気をつける必要があります。
なにごともバランスが大切です。
第2オクターブで唯一、ベルから聞こえる成分の多い音なので際だって「聞こえが遠い」のも感覚的「鳴らねぇ!」の要因でしょう。
アルト吹きがテナーを吹いたときに、全体的に遠く聞こえるように印象するのと同様です。
逆に言えば、カーブドソプラノはウルサイですものね。
で、ですね、誰もが陥りやすい「上ずり」について。
どんなにうまく造られた楽器でも第2オクターブのE音は極端に上ずりやすいものです。
そのすぐ上下も若干上ずりやすいです。
でもEほどではありません。
しかし、吹き方(考え方)によっては簡単にE同様に上ずります。
上記のような「鳴らねぇ!」の結果を「なんとかしよう!」と思うあまりに、噛んでしまう初心者が多いです。
「なんとかしよう!」と思うと、なにかと筋肉を「閉じる」方向に動かしがちです。
つまり、口も閉じてしまう=噛んでしまうんです。
アンブシュアは噛めば音高が高くなるように作用します。
その結果、高くなるばかりか、ただでさえ息が入りにくい箇所なのに余計入りにくくなります。
息の入り口が狭くなるのですから。
「鳴らねぇ!」と思ってるリードも締め付けるわけですから余計に振動しなくなります。
で、余計に「なんとかしよう!」と思うと更に締め付けてしまい、どんどん鳴らなくなります。
その悪循環に陥る人が非常に多い。
息を入れやすく、リードが振動しやすくするには口を強いて開ければいいんです。
「口を開け続ける」ためにこそ筋肉は一生懸命使えばいいんです。
息が楽に入って、リードが自由に振動できて初めて、音高とか音色のコントロールは可能になります。
それを知って、心がけるだけで様々な問題の解決に繋がります。
そうそう、すぐ下のC#は、ガバーっと開放的な音色になりがちですよね。
それとのメリハリで、余計にDは鳴りにくく、くぐもったように感じます。
それはですね、ボイトレで言うとこの地声とファルセットを混ぜるようなケアが解決してくれます。
それについては、そのうち「ボイトレ on Sax」の項目で詳しく説明しようと思います。
すぐに知りたい人はレッスンにおいでね〜。
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